【リベラルアーツビジネスカフェ講義感想会レポート】日本の歴史から学ぶシステムづくりや合意形成 

既存のビジネスの知識にとらわれない幅広い知識を自ら学ぶ習慣を身につけたい、自身の専門領域外の事柄についても自分なりの意見を持ち他者にスピークアウトする姿勢を身に付けたい、他者との対話を通して新たな価値観に触れ多角的に物事を見る力を養いたい──そんな声に応えるかたちで、毎月開催されているのが本研修「リベラルアーツビジネスフェ講義感想会」です。本記事では、グループディスカッションの様子や、参加者の気付き・学びを中心にレポートします。 

動画テーマ 

毎回、歴史や哲学、科学など多彩なジャンルの動画を事前に視聴し、その学びや気づきをディスカッションします。今回の事前試聴動画は、日本史に関する対談形式の動画。日本特有の組織論や文化的背景が多角的に語られており、次のような内容が主なトピックとして挙げられています。 

  • 日本独特の「人に紐づく権力構造」と「システム化の難しさ」 
  • 血のつながりよりも「家」を重視する文化的背景 
  • マニュアル化と現場裁量のバランス 
  • 「合意形成コストの低さ」は実際にはどうなのか? 
  • 歴史を学ぶことで得られる自由な発想や仮説思考の重要性 

参加者の声・気づきまとめ 

講義感想会では、3-4名ほどの少人数のグループでディスカッションした後、全体で気づきや学びを共有します。今回も様々なことが話題にされてました。 

合意形成コストは本当に低い? 

「動画では日本は合意形成が早いとされていたけれど、実際の職場では根回しや手戻りが多く、かえってコストが高い気もする。“曖昧さ”がもろ刃の剣になっていないか改めて考えた」 

「うちのチームでは、裏で何度も調整した上で『一斉メールで最終OK』にしているので、表面上は早いように見えても実は時間がかかっていると感じる」 

マニュアル化と現場力 

マニュアルが充実している企業ほど規模を拡大しやすい反面、現場の裁量や柔軟性が損なわれることもある。逆に小さな組織は人が動く=組織が動く形でスピード感が出る、という話に共感」  

「マニュアルは“最低限の質”を担保するために有効だが、“感動”や“付加価値”は個々の現場判断から生まれる。それを組織的にどう活かすか、まさにバランスが重要だと思った」 

おもてなし文化:強みと課題 

「言わなくても察してくれる“おもてなし”は強みだけど、言葉にしないことでマイノリティ意見が出しにくい空気もある。発言しやすい場づくりを意識していきたい」 

「営業に携わっているので、“潜在ニーズを先回りして汲み取る”日本人の強みは大切にしつつ、そこをどのようにビジネスに結びつけるか考えたいと思った」 

外圧と日本人の柔軟性 

「歴史的にも日本は海外の技術や文化を取り入れ、独自にアレンジするのが得意。時代が変わればやり方も変わるはずなので、過去の成功例に固執せず柔軟でありたい」 

「確かに外圧で一気に変わることが多い国だけど、自分たちから『変えよう!』と動く文化も育てていきたい。外から変われと迫られる前に、内発的に改善できれば理想的だと思う」 

学習次に学びたいテーマ次回テーマへの期待 

参加者からは次回に学んでみたいテーマとして、科学・技術系のコンテンツ、宗教・文化、未来予測・地政学・資本主義の先、歴史・哲学のさらなる探求、合意形成・チームづくり、人材育成・多様性・世代間ギャップ、会計・経営学、日本語・音楽・ウェルビーイングなど多彩なテーマが挙げられました。 

次回以降も、こうした意見を取り入れながら、リベラルアーツを多角的に学べる研修テーマを検討していきたいと考えています。

リベラルアーツビジネスカフェでは、講義感想会を含めてトライアル利用も可能です。

興味をお持ちいただける方は下記よりご連絡ください。